国立病院機構の重要な活動の一つに臨床研究があります。
その成果を広く分かち合うことは独立行政法人としての責務の一つであると考えます。
最近の研究活動を紹介します。
臨床試験とは、新しい治療薬が厚生労働省において認可される前に、実際の患者さんに使用していただき、有効性・安全性等を証明するための研究です。単に治験とも言います。当科においても、抗精神病薬(統合失調症治療薬)、抗うつ薬(うつ病治療薬)、強迫神経症治療薬などの治験を今まで行ってきました。
新たな臨床試験を当科で実施する際にはお知らせしますので、ご希望があれば担当医師にお申し出下さい。文章での説明の上、同意いただいた患者さんについてのみ使用することとなります。
(本発表の一部は北海道精神神経学会役員会の承認を得て掲載するものです。)
平成17年5月18~20日、大宮
難治性うつ病に対する新規抗精神病薬の使用経験
朴 秀賢 菅原康文 中山美帆 本間裕士 松原繁廣
平成17年6月30~7月1日、宇都宮
ClonazepamへのQuetiapineの追加投与が有効であったRestless Legs症候群の1症例
朴 秀賢 廣田正志 吉田尚子 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣
平成17年12月4日、札幌
maintenance ECTが寛解維持に有効であった遅発緊張病の1症例
朴 秀賢 吉田尚子 廣田正志 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣 山岸昭夫 朝井裕一
せん妄の背景にrestless legs症候群が潜在していた一症例
廣田正志 吉田尚子 朴 秀賢 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣 上北和実
非定型精神病の一卵性双生児姉妹例の検討
吉田尚子 廣田正志 朴 秀賢 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣
平成17年12月4日、札幌
ECTによる精神症状の改善後に急性可逆性辺縁系脳炎と診断した1症例
朴 秀賢 廣田正志 吉田尚子 本間裕士 松原繁廣
平成18年7月9日、旭川
Maintenance mECTが有効であった高齢慢性統合失調症患者の一例
廣田正志 吉田尚子 藤井明人 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣 山岸昭夫 朝井裕一
老年期うつ病に類似した症状を呈したテオフィリン中毒の1例
吉田尚子 廣田正志 藤井明人 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣 菅原美帆
平成18年12月10日、札幌
60歳以上の単極性うつ病患者に対するmECTについての検討
廣田正志 吉田尚子 藤井明人 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣 山岸昭夫 朝井裕一
平成19年7月
mECT における麻酔薬としてのthiamylal sodiumの有効性~他剤との比較検討
長田陽一 廣田正志 藤井明人 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣 神田浩嗣 朝井裕一
Aripiprazole 投与により著しい性欲亢進を呈した統合失調症の一例
廣田正志 長田陽一 藤井明人 本間裕士 岩崎俊司 松原繁廣
平成23年10月26日~27日、東京
統合失調症患者の病名告知と抑うつの関連についての検討
大久保亮 賀古勇輝 清水祐輔 三井信幸 藤井泰 田中輝明 北川信樹 久住一郎 小山司
朴 秀賢、菅原康文、中山美帆、本間裕士、岩崎俊司、松原繁廣
精神神経学雑誌 107,811-819,2005
Shuken Boku, Masashi Hirota, Hisako Yoshida, Hiroshi Homma, Shunji Iwasaki, Shigehiro Matsubara
Sleep and biological rhythm 2006; 4: 193-195
朴 秀賢、吉田尚子、廣田正志、本間裕士、岩崎俊司、松原繁廣 山岸昭夫、朝井裕一
精神医学 48(8), 873-880, 2006